フィリピンで暮らす人、これからフィリピンに住もうと思っている人にとって、言葉こそ最大のテーマかもしれません。そして、セブに拠点を移して約3年の私の意見としては、断然フィリピン語を勉強すべしという結論になります。理由は難易度。
英語 ★★★★★
フィリピン語 ★
少し極端な評価かもしれませんが、きっとこの感覚合ってると思います。そして、具体的な比較に入る前に、そもそもフィリピン語って何かについてお話します。
フィリピンの公用語は、タガログ語と英語です。つまり、公の場ではこの二つの言葉が十分に通じるという前提に立っています。そして、タガログ語とはウィキによれば、下記の通りです。
フィリピンのうち首都マニラを含むルソン島南部を中心に用いられている言語で、英語とともにフィリピンの公用語として採用されている。
少し異なりますが、日本の東京弁のようなものでしょうか?日本中のどの地域の人も理解する言葉という意味で。確かに、私が暮らすセブはタガログ語圏ではありませんが、ほぼ全員のフィリピン人がタガログ語を理解します。次にフィリピンには幾つの言葉が存在するのか?
これまたウィキいよると、120〜175の言語が存在するとのことです。そして、そのランキングは下記の通り。
NO | 言語 | 第一言語とする人数 | 割合 |
1 | Tagalog | 26,387,855 | 31.4% |
2 | Cebuano | 21,340,000 | 25.4% |
3 | Ilocano | 7,779,000 | 9.3% |
4 | Hiligaynon | 7,000,979 | 8.3% |
5 | Waray | 3,100,000 | 3.7% |
6 | Kapampangan | 2,900,000 | 3.5% |
7 | Coastal Bikol[16] | 2,500,000 | 3.0% |
8 | Pangasinan | 2,434,086 | 2.9% |
9 | Meranaw | 2,150,000 | 2.6% |
10 | Tausug | 1,822,000 | 2.2% |
11 | Maguindanao | 1,800,000 | 2.1% |
12 | Chavacano | 1,200,000 | 1.4% |
13 | Kinaray-a | 1,051,000 | 1.3% |
14 | Surigaonon | 1,000,000 | 1.2% |
15 | Masbateño | 530,000 | 0.6% |
16 | Aklanon | 520,000 | 0.6% |
17 | Ibanag | 320,000 | 0.4% |
18 | Yakan | 110,000 | 0.1% |
19 | Eskayan | 500 | 0.0% |
83,945,420 | 100% |
Source:
https://en.wikipedia.org/wiki/Languages_of_the_Philippines
http://faq.ph/top-10-languages-used-in-the-philippines/
合計が8400万人程度なので、実際の人口(1億400万人)の8割程度ですが概ねトレンドは捉えているのではないかと思います。そして、結果はタガログ語がトップで全体の3割程度。そして、2番目がセブで使われているセブアノ語で全体の約25%。
実は、このセブアノ語の25%には少し驚きました。もっと断然ローカルな言語と思っていたので。更には、「ビサヤ語」だと思っていたのですが(セブはビサヤ地方の一部)、正式には「セブアノ語」だったんですね。私はこれまで、ビサヤ語の「一方言」がセブアノ語だと勘違いしていました。慣習的には、ビサヤ語=セブアノ語という理解で良いのだと思います(現地の人に言わせれば色々違うのでしょうが)。
それでは、どのフィリピン語を勉強すればいいのか?マニラ圏ならタガログ語、セブ圏(フィリピン南部)であればセブアノ語でしょう。いくらタガログ語が通じるといっても、セブの人はみんなセブアノ語を話します。そして、タガログ語目線からいえば「セブアノ語は田舎者の言葉」という厳然たる差別があります。マニラの人とセブの人が話す時に、お互い譲らず英語で会話をしたという話も聞いたことがあります。そして、セブに暮らす日本人が頻繁にマニラに行くという話はあまり聞きません(私の狭い交友範囲の話ですが)。ですから、セブを生活の場に選んだ人はセブアノを勉強すれば十分だと思います。
そして、ようやくここで本題。どうして、英語ではなくセブアノ語を勉強した方が良いのか?
1、セブアノ語の方が圧倒的に通じる
母国語ですから当り前です。フィリピンの英語の通用度は本当に素晴らしいですが、やはり他人の言語なのです。現地語を話した時の距離感の縮まりは圧倒的です。
2、セブアノ語の発音は日本人に優しい
まず母音が5つで、アエイオウと日本語と同じです(多分)。ですから、意味がわからないまでも聞いていて音を聞き取ることができます。スピードにさえついていければ、カタカナで書きとることもできるでしょう。英語ではそういう訳にはいかないですよね。一方で話す時も、基本「カタカナ」で全く問題ありません。
3、言葉がシンプル
あくまでも英語との比較の話ですが、複雑さが全く違います。英語ならいく通りもの言い方で微妙に言い分けるようなことでも、セブアノ語だと一つの表現でカバーします。これは文化の違いにも起因すると思うのです。フィリピン人は、悪い言い方をすればいい加減、良い言い方をすれば非常に大らかなのです。細かいことは気にしないのです。実は、私が経営する英会話スクールの講師に、微妙にニュアンスの異なる英語をセブアノ語に翻訳するようお願いしたことがあるのですが、答えは同じでした。悉く一緒でした。彼らにとっては、ニュアンスとか多分あまり関係ないのです。これはフィリピン人と英語で話していても感じることです。
4、英語は最も難しい言語
多分、日本語より難しいと思います。単語の数とか異常です。日本語から遠すぎます。発音とかいう問題より、そもそも発声の仕方が違います。日本人にとっては、英語が世界公用語になってしまったのは悲劇以外のなにものでもないと思います。
以上が、私が英語ではなく、フィリピン語をオススメする理由です。しかし、私はフィリピン語を話せません。ですから今年一年で、ビジネスレベルのセブアノ語を話せることを目標に勉強しようと思っています。定期的に本ブログでその進捗をお届けしたいと思います。頑張ります!実は結構自信あります!!
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