フィリピン経済を語る上で、海外出稼ぎ労働者を避けては通れません。
フィリピンでは、この海外出稼ぎ労働者のことをOFW(オー・エフ・ダブリュ)と言います。Oversea Filipino Workersの略ですね。
このOFW、フィリピンのGDPの10%を稼いでいるとも言われます。
また、その膨大な海外からフィリピンへの送金額が、フィリピン通貨ペソの安定を支えているとも言われています。
家族に1人OFWがいれば、その家族は経済的に安泰とも言われるほど強烈な存在感があります。
そこで今日は、OFWの数字を追ってみることにします。
まず、OFWは全員で約240万人いるそうです。
フィリピンの人口の約2.4%を占めます。
Source: https://psa.gov.ph/content/2015-survey-overseas-filipinos-0
次に、フィリピン人は一体どこで働いているのか?
なんと、1位はダントツでサウジアラビア。
OFWの4人に1人(24.7%)がサウジアラビアで働いているそうです。
ヨーロッパは7%、アメリカは6%と意外と低く、全体の84.7%がアジア(中東含む)への出稼ぎです。
2位はアラブ首長国連邦(UAE)の15.5%なので、サウジとUAEだけで全体の40%を占めるわけです。
シンガポールや香港に行くとよくフィリピン人を見かけるのですが、それぞれ5%台なので、サウジアラビアではどこにでもフィリピ人がいるという感覚かもしれませんね。
他のソースを見ると、日本におけるフィリピン人労働者の数は約127,000人とのことなので、OFW全体のざっくり5%というところですね。
Source: https://jp.reuters.com/article/emigrant-2016-idJPKBN15B0GJ
職種としては、プラントや工場での作業員が全体の23.2%で1位、続いてtrades and related workers(これ具体的にわからないので訳せません) が23%だそうです。
確かに私の知り合いのフィリピン人の家族にもOFWはいますし、中東系は多いですね。
ただ、サウジアラビアは女性の人権が制限されているので、生活しにくい国と言われています。
フィリピン人と話すとみんな「行くなら日本」と言ってくれますが(社交辞令?)、客観的に見ても日本は様々な点で良いと思います。
現在、アメリカで働いている友人のフィリピン人も、次は日本で働くべく日本語の勉強をしています。
「海外で働くこと」に大きな抵抗を感じないフィリピン人のフットワークの良さは見習いたいものです。
もちろん、根底に「英語力」という強みがあることは見逃せませんが。。。
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